人見知りのショコラとパワフルなジョンがアメリカで出会った日

      2017/10/20

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ショコはテレビでだけライオンという動物をみたことがある

たてがみがぼわっとしていて、目はギラギラと光っていて歯もするどい動物

テレビの中にいるライオンは、

ぎょろっとした目で獲物を見つけては

ものすごい速さで走りだして、

その鋭い歯で獲物に食らいつく

ショコたちこぶたが見つけられたら

逃げることもできないし、

すぐに食べられちゃうんだと思う

こんな怖い動物がこの世界にはいるんだねって

よくミントと話していた

けど、そんな話はすっかり忘れていて

ショコはアメリカに行くことになった

みくちゃんのおともで

みくちゃんは海外へ出かけるとき

必ず誰かをおともに連れていく

おともがいないとうまく寝れないらしい

今回はショコが行くことになったんだ

ショコにとっては初めての海外だから

とってもわくわくした

ぴっちょん兄ちゃんとミントとねねは

もう海外にに行ったことがあるんだけど

アメリカはみくちゃんが今まで行ったなかで

一番遠いらしい

なんだか兄ちゃんと弟たちに勝った気分で

ちょっと鼻が高くなる

乗り換えも含めて20時間くらいたって

ようやくアメリカについた

みくちゃんは友達と遊園地に行く

ショコはベッドの上でお留守番

今までと違った環境にドキドキがとまらない中

みくちゃんの帰りを待つ

19時頃になってみくちゃんが帰ってきた

みくちゃんには届かないんだけど

「おかえりー」という

みくちゃんがわくわくした顔でこっちに向かってくる

手にはスケッチブックが入るくらいのビニール袋をもっている

なにかぎょろっとした目みたいなのが

うっすらと見えた気がした

何だろうと少し不安に思っていると

みくちゃんがショコの前にきて

袋の中にいたその子を取り出したんだ

「わ!」

袋のなかからライオンのぬいぐるみがでてきた

ショコはびっくりしすぎて

言葉がでてこなくなった

食べられちゃうのかもしれないと

頭が真っ白になる

それにも関わらず、みくちゃんは何も気にせず

その子をショコの隣においたままどっかに行くんだ

どうしようどうしようと思っていると

「君だれ!?僕ジョン!!!!」

隣ですごく大きな声がした

びくびくしながら小さな声でショコラだよって答える

「ショコちゃん!!」

「素敵な名前だね!」

「よろしくね!!!!」

う、うんってまた小さな声で答える

「ショコちゃんはどこからきたの?」

「ショコちゃんはうさぎさんなの?」

「ショコちゃんは何人兄弟?」

え、え、えってあわててると

「ショコちゃんはピンクなんだね!!」

「ショコちゃんって目がちっちゃいね!!」

「ショコちゃんって何でショコちゃんなの!?」

次から次へと言葉が飛んでくる

どう返事をしたらいいのかわからなくて

下を向きながらジョンの質問に答える

日本からきたの

うさぎじゃなくてこぶただよ

5人兄弟

「へー!そうなんだ!!」

「いいなあ!楽しそう!!!」

ショコはねねがうちに来た頃から

ショコより幼い子と話すのが苦手になった

ミントがきたときは、そんなことなかったのに

みくちゃん曰く「思春期」ってやつらしい

ねねのときみたいに冷たくしちゃいけないと思って

何か話さなきゃと思うんだけ何も思い浮かばない

それでもジョンはしゃべり続ける

「昨日ね、外のかごに並べられてたの!

そしたらね、急に鳥が飛んできて、ジョンのおなかをつくつくしてきたの!!!

食べられちゃうかと思った!!!」

う、うん

「ねーねーショコちゃん!ショコちゃん!」

ジョンはずっと話かけてくる

何時間か経った頃、ショコはいつの間にか

笑ってジョンの話を聞いていた

あはは。何それー!

そんなことってあるのー?信じれない!

そしていつの間にか、自分も楽しそうにジョンに話をしていた。

うちにはね、お兄ちゃん二人、弟二人、あとゆきだるまさんとで、6人の兄弟がいるんだけどね、ねねって弟が本当におばかで困っちゃうの!

ぴっちょん兄ちゃんもよく災難にあうし、ねねは迷子になるしでもう大変!

そしたらジョンも「えー!そうなの!!何それ!

めっちゃ楽しそうな家族だね!!」って言う

それからみくちゃんとジョンと日本のお家に帰った

みくちゃんがただいまーって言うと

ねねが

「ショコラー!!ショコラー!!」

って全速力でやってくる

あーもうめんどくさいなあと思ったけれども

あ、そうだ!といいことをひらめいた

ジョンにこそこそ話をする

もうすぐでねねがショコに突進してくるだろう頃に

ジョンがねねの前に現れる

「がおーーーー!!!」

面白がってねねの顔を見ると

無表情のままぶるぶる小刻みに震えながら

何も声を発せれずにいた

クスクスとショコは笑う

ジョン、ジョン食べちゃっていいよー!

とショコはジョンに話しかける

ねねはもうショコのことが完全に

頭の中から抜けている

面白くてジョンときゃははと笑う

そんなショコラをぴっちょん兄ちゃんが少し驚いた顔で見ていたんだ

おわり

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